FIBAワールドカップ2002準々決勝:アメリカ×ユーゴスラビア

急に思いついたので、過去のゲームで気になったものをレポートしていこうと思います。

どうも、在宅ワークが増えて考える時間が増えた男、ctrainerです。

本日は、

FIBAワールドカップ2002 準々決勝:アメリカ×ユーゴスラビア

の試合のレポートを書いていきたいと思います。

フルゲームハイライト

スタッツはこちらから。

https://archive.fiba.com/pages/eng/fa/game/p/gid/A/grid/48/rid/3449/sid/3118/_/2002_World_Championship_for_Men/statistic.html

試合前情報

FIBA Worldcup2002は、アメリカ、インディアナポリスで開催された2002年の夏のバスケットボール世界選手権です。

ちなみに、アメリカで開催されたのは今大会が初となっています。

4チームずつに別れた4ブロックから上位3チームが2次ラウンドに進み、この6チームずつに別れたブロックから上位4チームずつが決勝トーナメントに進みます。

この試合はその準々決勝、2次ラウンドにてアメリカは5勝0敗同士で戦うことになったアルゼンチン戦で敗北。

アメリカがNBA選手を代表に派遣した初めての敗戦となった試合になりました。

(この試合も後日レポートしようと思います)

対するユーゴスラビアは2次ラウンドを3位で通過、4勝2敗という成績で準々決勝に上がってきました。

ユーゴスラビアは後に、セルビア・モンテネグロ、セルビアと名前を変えながら世界選手権に出場を続ける強豪国で、一つ前の1998年も優勝している。

1994年は不出場、1990年も優勝と、このFIBA Worldcupにおいては素晴らしい成績を残しているチームです。

スターター

<アメリカ>

#6アンドレ・ミラー

#8アントニオ・デイビス

#9ポール・ピアース

#10レジー・ミラー

#13ベン・ウォーレス

ポイントその1:スター不在のアメリカ代表

後に言及しますが、この年のメンバーの中にはNBAにて選出されるオールNBAファーストチームのメンバーは誰も参加せず。

素晴らしい選手が集まっていることには変わりありませんが、まだ若手であったりキャリアで成績を残す前、もしくはピーク終盤を迎えている選手たちでした。

<ユーゴスラビア>

#5デヤン・コトゥロビッチ

#8ぺジャ・ストヤコビッチ

#12ブラデ・ディバッツ

#13ミロス・ブヤニッチ

#15ミラン・グロビッチ

ポイントその2:タレントが集まり出しているユーロチーム

このユーゴスラビアチームには、キングスで当時活躍していたディバッツや、ぺジャ。

また、知っている名前だと、ウラジミール・ラドマノビッチ、プレドラグ・ドロブニャク、マルコ・ヤリッチなどNBAに所属していた選手も多くいます。

ユーゴスラビアだけでなく、アメリカ以外の地域から数名外国籍の選手がいたという1990年代から、現在のワールドワイドなNBAへ変換しつつあるその最初のムーブメントがこの辺りから起きていたのかなと推測されます。

試合開始!!

ユーゴスラビアサポーターの歓声が轟く中始まった第1クオーター。

開始はユーゴスラビアボールでしたが、立て続けにピアース、ウォーレスがファウルをコールされます。

ディバッツのフリースロー、次のポゼッションではぺジャがゴール下を決めてユーゴがまずは4-0でリード。

アメリカがスコアできない感、ユーゴのグロビッチのスリーが決まり、7-0。

ピアースが2つ目のファウルをしたところでタイマーストップ。

アメリカはたまらずタイムアウトを取得、残り8分で7-0、ユーゴスラビアがリードしています。

ポイント3:アメリカのコーチ陣

2002年のUSAバスケットボールのコーチ陣はヘッドコーチにジョージ・カール。

アシスタントにはグレッグ・ポポビッチ、また大学のヘッドコーチが数名という布陣。

前の試合でアルゼンチン戦を落としている影響もあったかもしれません、コーチ陣もどっしり構えているというよりは少し緊張感が漂っているように見えます。

会場もユーゴスラビアサポーターの応援に、アメリカに対してのブーイングが凄い大きい中でどのように試合がこの後展開していくか。

タイムアウト明け、アメリカはピアースに変えてマイケル・フィンリーを投入。

ユーゴボールで再開し、ゴール下を粘って得点し9-0。

アメリカはミラーのスリーが決まって初得点、9-3。

その後、互いにゴールが生まれ13-5、アメリカはジャーメイン・オニールを投入。

アメリカはミラーが2本目のスリーを突き刺して、13-8で残り6分。

アンドレ・ミラーのポストアップからのミドルが決まって3点差になったところでユーゴがタイムアウト。

残り5分弱、13-10、ユーゴが3点リード。

ここまでアメリカはガード陣が中心になって得点。

ユーゴはリバウンドを制圧し、セカンドチャンスで得点を重ねているという序盤。

タイムアウト明け、ユーゴスラビアは、マルコ・ヤリッチが入りますがすぐさまターンオーバー。

フィンリーのファウルドローンからのツースローで1点差。

立ち上がりこそ、ばたついたアメリカですが徐々に迫ってきました。

残り4分半でオニールがオフェンスリバウンドから得点しアメリカ逆転。

ユーゴスラビアはオフェンスが若干停滞してきました。

しかし、ぺジャのスリーで再逆転、アメリカもアンドレミラーのフリースローですぐに追いつく展開。

16-16で残り4分。

ユーゴはデヤン・トマシェビッチを投入、ディバッツを休ませます。

しかし、コトゥロビッチが2つ目のファウルをコールされて、インサイドがファウルトラブル気味、すぐさまディバッツ戻ります。

残り1分を切って18-18。

アメリカはここでエルトン・ブランド、バロン・デイビスを投入。

ここまで、第1クオーターだけで圧倒的シュート数のアンドレ・ミラーが下がります。

互いに最後はフィンりーのフリースロー2本、ディバッツのフックシュートで同点で第1クオーター終了。

20-20で第2クオーターに入ります。

第2クオーター開始!!

開始1分、互いにスコアが生まれない硬い展開からスタート。

先に抜け出したのはユーゴスラビア、ディバッツが得点し22-20。

バロンデイビスのオフェンスファウル後にすぐさまチームUSAはアンドレミラーを戻します。

残り8分を切って24-22、ユーゴスラビアが2点をリード。

ゴール下でオニールが、ディバッツを倒してしまい、ファウル2つ目をコールされます。

ポイントその4:老獪なビッグマン、ディバッツ

第1クオーターでも同じような形でオニールからテイクチャージに成功しているディバッツ。

器用さを合わせ持ちながら、ある意味ずる賢いプレイも見せるこのベテラン。

ワールドカップのような一発勝負の大きな舞台ではこういった選手が鍵を握ったりします。

2019のワールドカップでもアルゼンチンのルイス・スコラが活躍していた絵が頭に思い浮かびました。

試合は残り6分、28-24でユーゴが4点リード。

お互いに大きなきっかけが作れず、ランはできていませんが互いに我慢の時間帯と行ったところ。

残り5分半でアメリカはファウルトラブルで早々にベンチに下がっていたピアースがコートに。

ユーゴはぺジャが速攻からのアシストでトマシェビッチのダンクを演出。

この6thマンがこのクオーターFGを3/3で決めてオフェンスを牽引しています。

アメリカはピアースが3ポイントでファウルをもらいフリースローレーンに立ちますが、これを1/3。

この大会平均20点オーバーしている彼がまだ波に乗れていないというのはアメリカにとって痛いところ。

残り4分、33-27、ユーゴスラビアが6点をリード。

アメリカはここからバロンデイビスのショットクロックギリギリのスリー、ピアースのコーストトゥコーストで連続得点、1点差まで詰めます。

しかしユーゴもここでディバッツがスリーをヒット、4点差。

しかしユーゴもアクシデント、徐々にギアを上げてきたピアースにマッチアップしていたぺジャが3つ目のファウルで交代を余儀なくされる。

ここでユーゴスラビア、タイムアウト。

残り2分半、36-32、ユーゴが4点リード。

タイムアウト明け、ピアースがボーナスを2本沈めて2点差。

そしてフィンリーと交代。

ユーゴはボディローガがしっぶいシャムゴッドみたいなドリブルで交わしてシュート、こぼれ球をディバッツがティップイン。

直前のゴールも含めて連続得点し、残り1分半で40-34、ユーゴスラビア6点リード。

アンドレミラーがミドルを決めて2点を返す。

最後の互いのオフェンスは共にショットクロックバイオレーションで終わり、前半を終えて40-36、ユーゴスラビアが4点リードして後半に入ります。

ポイント5:前半を終えて気になるスタッツ

ユーゴスラビアはディバッツが16点。

ぺジャがファウルトラブルで下がったものの、7点4リバウンド4アシストとオールラウンドな活躍。

アメリカはアンドレミラーがチームトップの10点。

その他はフィールドゴールが少ない状況下でフリースローのアテンプトを上回っているためそこで食いつないでいるという印象。

しかし、アンドレミラーがあんなにシュートを打つ選手だったというのが意外でした。

ポイント6:私の記憶ではこのプレーが印象的、アンドレミラー

アシスト王のタイトルを取ったこと、トリプルダブルが割と多いガードという印象はありますがなんと言っても彼のプレーと言えばこれでしょう。

この動画を探す際にいろいろ見ていたら、ポストプレイは上手いわ、キャリアで欠場がかなり少なかったりと素晴らしい選手。

アンクルブレイクされるシーンも多く取り上げられてしまっていますが、それはそれだけコートに立っていたから、ということで。

第3クオーター開始!!

このクオーター、先制したのはアメリカ、アンドレミラーのミドル。

2点差に詰めます。

ユーゴはディバッツのバックドアパスでぺジャがダンク。

4点差。

前半に比べて早めの段階で、アメリカはオニールをコートに投入。

アメリカはアントニオデイビスのミドルジャンパー、スティールからピアースのスリーで逆転に成功。

残り7分、43-42、アメリカ1点リード。

さらにピアースがディフェンスリバウンドから自ら持ち込みトマホークを叩き込む。

一気にアメリカが試合の流れを掴みかけたところでユーゴがタイムアウト。

残り6分半、3点差を追う形になったユーゴスラビア。

アメリカがディフェンスの強度を高めてトップから積極的に当たってきたことに対して、若干後手に回っているユーゴスラビア。

シュートが良い形で打てず、アメリカがトランジションで攻めてきていることで現在リードを奪われています。

ここもピアースが速攻からファウルドローン、フリースローを2本沈めて5点リード。

またこの当たりから互いにファウルがかさみ出します。

アメリカはレジーミラーが3つ目、ユーゴはトマシェビッチが3つ目。

残り5分半でユーゴはヤリッチを戻し、ボールコントロールを託す。

グロビッチのスリーで1点差に詰めるユーゴスラビア。

しかし、ヤリッチも3つ目のファウルを取られ、チームファウルが4つになる。

ボディロガをコートに送ったユーゴは、このクオーターシュートを放つもののスコアがあまり伸びてないぺジャを一度ベンチへ。

直前でディバッツもベンチに下がっているユーゴに対して、点差を広げたいアメリカ、アンドレミラーのスティールからのワンマン速攻で加点。

さらにピアースが技ありのロールターンからのレイアップで連続得点。

残り3分で51-46、アメリカ5点リード。

ユーゴはターンオーバー、ショットクロックバイオレーションと繰り返し完全に流れが悪い状態。

残り2分半にはディバッツ、ペジャを戻してきて立て直しを図る。

対するアメリカ、オフェンスのリズムが絶好調、セットオフェンスのスタッガードスクリーンからのピアースのスリーも決まり8点差。

アメリカもチームファウルが4つになり次からボーナスのシチュエーション。

ヤリッチのターンオーバーからアメリカ速攻、最後はバロンデイビスのレイアップで10点差。

ユーゴはペジャがファウルをもらいボーナススロー、久々の加点ですが2本目を外して9点差。

さらにユーゴはルーズボールをつないで最後はペジャのコーナースリーで6点差。

ボディロガのファウルでアメリカ、ピアースがボーナススロー、2本沈めて8点差。

ユーゴは、ボディロガがアタック、シュートは外れるもアントニオデイビスに3つ目のファウルを付ける。

ボディロガ、フリースロー2本成功で6点差。

最終、このクオーターは22-12でアメリカがリードをして最終、58-52。

最終クオーターに入ります。

ポイント7:アメリカのポイントはベン・ウォーレスと、ポール・ピアース

前半と違うところは、早々にベンウォーレスを下げたところ。

オフェンスでペリメーター近辺にいるときに彼のディフェンスがすぐボールマンや他の選手にヘルプに行っていました。

アントニオデイビス、ジャーメイン・オニールが出てる時はそうもいかず。

この二人がファウル現在3つ、4つ目、ファウルアウトとなったとした場合、ウォーレスがオフェンスでの穴を埋めるディフェンスでの活躍が見れるか。

さらにポールピアースがこのクオーター好調、オフェンスで牽引できるかどうかが大事になりそうです。

ポイント8:ユーゴのポイントはペジャ、ディバッツ

ユーゴはわかりやすく、この二人のスコア、そしてボールを持つ時間が減ったことで第3クオーター主導権を握られています。

特に、ペジャは得点だけでなく、アシストやディフェンスを引きつける役割を果たしていたので、そこにボールを供給するヤリッチ、ブヤニッチなどのガード陣も重要な役目になってきます。

第4クオーター開始!!

ユーゴはディバッツのハンドオフのアシストでペジャがスリーをヒット。

まずは3点差、幸先の良いスタートです。

アメリカもフィンリーがスリーを決めて点差を離す。

ここでユーゴは第3クオーターの終わり頃から繰り返し仕掛けていたボディロガがアントニオデイビスからファウルドローンに成功。

これでファウル4つ目、ベンチに下がりベンウォーレスが出てきます。

ボディロガのフリースロー2本決まって4点差。

ユーゴのディフェンスはやはりウォーレスのところをボディロガが離してほぼゴール下に陣取っている状況。

ユーゴは再三ボディロガで攻める、ウォーレスに一度はレイアップをブロックされるものの、次のセットでもトップから1on1。

ジャンパーを決めて4点差。

アメリカのオフェンスも若干停滞してきた中、ショットクロックギリギリで放ったバロンデイビスのスリーがカウント、さらにブヤニッチからファウルももらいアンドワン。

ボーナススローは外れて残り8分、64-59、アメリカ5点リード。

アメリカはオニールがジャンパーを決めて7点差。

さらにピアースのアシストでフィンリーがこのクオーター2本目のスリー、10点差。

残り6分の場面でペジャが下がり、トマシェビッチをコートに送るユーゴ。

ユーゴはヤリッチのアシストでグロビッチが3ポイントを沈め7点差。

さらにもう一本、グロビッチがスリーをヒットさせ、連続得点、4点差。

アメリカ、ウォーレスがポストアップするもターンオーバーからのファウル献上。

ちょっと流れがユーゴに傾きかけてる気配。

残り5分、69-65、アメリカが4点をリード。

ユーゴは徹底してボディロガでオフェンス、しかも1-4の形からのアイソレーションなので相当強気なセット。

しかしミドルは外れ、アメリカボール。

アメリカもオフェンスでボールが停滞気味、特にこのポゼッションはミラーがオニールとピックプレイでスイッチしてずれたインサイドにボールを入れられず。

最後は逆のエルボーから上がってきたウォーレスがジャンパーを打ちますが決まらず。

ユーゴはディバッツのシュートに対してトマシェビッチがティップイン、2点差になります。

残り4分を切って69-67、アメリカ2点リード。

の2分弱、8-0でユーゴに走られているアメリカはアンドレミラーのミドル、ピアースのスリーが立て続けに外れる。

ユーゴはグロビッチがコーナーからスリーを放つ前にポンプフェイク。

これに引っかかったピアースがファウルをしてしまいスリーショット。

1本目失敗、2本目成功、3本目失敗。

加点は1点のみ、ルーズボールにディバッツ飛び込みコンタクトがあったように見えましたがノーコール。

ディバッツがチャンピオンの広告を蹴っ飛ばす姿がカメラには抜かれてましたが、テクニカルなどはコールされず。

会場はブーイングと、ユーゴスラビアコールですごい歓声。

さらに次のポゼッションはピアースのアタックに対してボディロガがテイクチャージ。

この際どいプレイに対しても両チームのサポーターから大歓声が湧きます。

この歓声の間にウォーレスとアントニオデイビスが交代。

ヒートアップしてきたこの試合も残り3分、69-68、ユーゴが1点を追いかける。

アメリカはアンドレミラーがペネトレイトからレイアップ、3点リード。

ゴール下のポジション争いでアントニオデイビスとディバッツがバッチバチにやり合ってる中、ヤリッチがプルアップでスリーをヒット。

残り2分半、同点に追いつきます。

アメリカはオニールがポストアップ、一つ目のパワードリブルでコンタクト、ディバッツ倒れる。

これは審判の判定がディフェンスファウル、これでチームファウル4つ。

このタイミングでユーゴスラビア、ぺジャを戻す。

アメリカはゴール下からのインバウンズ、オニールがシュートにいきますが、ディバッツがファウル。

この連続ファウルでディバッツ4つ目。

オニールフリースロー、1本目失敗。

さらにアメリカベンチが動く、次のディフェンスストッパーとしてか、アントニオデイビス下げて、ウォーレスをイン。

オニール2本目も失敗してしまい、このクオーターフリースローが0/4。

ユーゴスラビアはこの試合何度も見せてきたボディロガのトップからの1on1。

ウォーレスのファウルを引き出しフリースロー。

ボディロガ、フリースロー1本目失敗。

2本目成功、逆転。

試合時間残り1分半、72-71、1点差を追うアメリカボール。

ミラーのミドルが外れ、それをウォーレスがオフェンスリバウンド。

コーナーにいたレジーミラーに捌き、すぐさまスリーを放ちますが、これが決まらず。

リバウンド争いでオニールが4つ目のファウル。

すでにチームファウル5つになっているので、ファウルをもらったペジャがフリースロー。

このフリースローを2本成功させて3点差。

アメリカはピアースのペネトレイトからの合わせでオニールがゴール下。

しっかり納めて1点差。

ユーゴはここでこのクオーター好調のグロビッチがスリーをヒット。

77-73、4点を追いかけるアメリカ、試合時間は残り1分を切る。

ピアースがポストアップ、ディフェンスが寄って攻めきれず。

リポストするピアースにパスを入れるかと思いきや、アンドレミラーがスリーを放つ。

これがネットを揺らしカウント、1点差。

残り40秒弱、ヤリッチのペネトレイトに対してアンドレミラーがファウルストプ。

アメリカタイムアウト取得。

タイムアウト明け、ヤリッチのフリースロー1本目成功。

2本目も成功で79-76。

3点差、残り24秒、アメリカボール。

アンドレミラーがボールコントロール。

スリーを警戒してレジーミラーのディフェンスが外側に寄ってるのを見逃さず、ゴール下にパス。

レジーミラーがゴール下を決めて早めの段階で2点を取る。

スコアは79-78、試合時間残り13秒。

アメリカはファウルゲーム。

ユーゴのシューターはヤリッチ。

直前では2本沈めました。

ここでも2本しっかりと沈め点差を詰めさせません。

アメリカボール、残り11秒、3点差。

アンドレミラーのスリーが外れて勝負あり。

ユーゴスラビアがアメリカを下して、準決勝進出を決めました。

試合を振り返って

勝ったユーゴスラビアはペジャが20点4リバウンド4アシストでスコアリーダー。

ゴール下を支えたディバッツは両チームトップの35分の出場で16点11リバウンド。

そして第4クオーターの追い上げのきっかけになったのが、こちらも33分の出場、ミラン・グロビッチ。

大事な場面でスリーを決め続け、この試合4/6の高確率、試合を通じて15点を上げました。

敗れたチームアメリカ、アンドレミラー、ピアースがともに19点。

ついでフィンリーが12点という結果。

個人スタッツよりも、チームスタッツとして、ユーゴがリバウンド40に対して、アメリカ29。

アメリカはターンオーバー誘発からの速攻では上回っていたものの、フリースローの確率が15/24で63%。

ここで単純に9点をミスしているのはこういった接戦で響いてきます。

ユーゴスラビアは第3クオーターまでスリーポイントの確率がそれほどアメリカと変わらなかったところで、第4クオーターに一気に確率を上げて最終的には58%。

素晴らしい結果でした。

ポイント9:ユーゴ選手たちのその後

この大会のあと、グロビッチはセルティックスのキャンプに呼ばれ、契約には至らず。

そして、スタッツには残らなかったボディロガについては、1995年にキングスに指名されていたそうですが、結局は行かなかったそうです。

ユーロリーグでの活躍や、こういったワールドカップでの活躍が後にNBAキャリアに繋がるケースもあれば、フィットせずにヨーロッパに戻ってしまうケースもあります。

そういった選手がスペインや、ドイツなど他にもいろんなパターンがありますのでまた、国際試合のレポート書いていきたいと思います!

こぼれ話

今回、このクラシックゲームを書こうと思ったきっかけはこの試合のサムネイル。

かっこいいのでぜひ最後にもう一度、トップに戻ってみてみてくださいw

今日はこの辺で。ではまた。 Twitterはこちらから。→https://twitter.com/ContextTrainer