FIBA ワールドカップ2019 順位決定戦 グループO第2節:日本×モンテネグロ

まだまだ続くワールドカップ、他のカテゴリのバスケの試合もあるので楽しみは尽きませんが、やはり日本代表の試合が一区切りというのは寂しいものですね。

どうも、ノスタルジック男、ctrainerです。

本日は、

FIBAワールドカップ2019 グループO第2節:日本×モンテネグロ

の試合のレポートを書いていきたいと思います。

試合前情報

前回のグループO第1節の記事はこちらから。

前回の試合後に渡邊雄太選手のコメントが現在の日本代表の様子を物語っています。

日本のバスケット界のために最前線で身体を張って頑張っている選手たちを心から尊敬しますし、これからもどんどん応援していきたいと思えるようになりました。

この試合も、結果も大切ではありますが、選手たちが楽しくそして、次につながるプレイが見られたらなと思います。

対するモンテネグロですが、NBAオーランドマジックに所属するニコラ・ブチェビッチがインサイドに君臨するチーム。

ここまで日本チームはインサイドのディフェンスに苦しんでいるため、ここは乗り越えたいところ。

また、Bリーグファンには馴染みのあるアルバルク東京に所属していたミルコ・ビエリツァも

日本のスターターは

PG #3安藤 誓哉

SG #24田中 大貴

SF #12渡邊 雄太

PF #15竹内 譲次

C #22ニック・ファジーカス

で、いつもと違うラインナップで臨みます。

試合開始!!

モンテネグロの最初のスリーは落ちます。

日本は最初に渡邊の得意のシュートが決まり初得点。

ディフェンスはマンツーマン、ブチェビッチのローポスト、守るのは竹内譲次。

シュートは落ちて、トランジション。

渡邊がファウルを取り、4-0。

出だしは過去の試合の中でも上々の滑り出しです。

モンテネグロも良いボールムーブからスリーポイントを演出。

田中のドライブはブチェビッチにブロックされます。

そしてその後、ピックアンドロールからダイブされて失点。

得点を途切れさせたくない日本ですが、ファジーカスには、ブチェビッチがマッチアップ。

前節の活躍を受け、しっかり対策してきているようです。

ブチェビッチが好調、連続で得点決めてきます。

お返しとばかりに、ファジーカスもローポストから得点。

徐々にモンテネグロがペースを掴んでいきます。

日本はオフェンスの機転を作りきれず、24秒オーバータイム。

残り5分で13-6。

チェンジングでゾーンディフェンスをしますが、ブチェビッチにミドルを決められ、15-6。

ここで日本タイムアウトです。

日本は安藤に変わって比江島が投入されます。

日本は過去の4試合に比べてかなりゴール下にアタックして行っているように見えます。

しかし、このクオーターに関しては、モンテネグロのインサイド陣に連続でブロックされます。

サイズ、フィジカルのある渡邊のアタックはファウルを取ってもらえているかなという印象です。

#23の選手をファウルトラブルに陥れます。

しかし、シュートが落ちないモンテネグロ。

スリーが決まり、残り2分半で20-10の10点差。

離されたくない日本、うまいトラップでターンオーバーを誘発。

そこから渡邊がフローターを決めここまで8得点の活躍を見せます。

流れがきそうなところ、ブチェビッチがスリーを決めます。

この辺りはさすが、タレント性のある選手だと感じます。

最後のポゼッションで日本は比江島のミドルが決まり、26-16で第1クオーター終了。

点差は10点ですが、内容としては今までに比べてしっかりと離されずについて行っていると言う印象があります。

モンテネグロもシュートを落としていたり、ディフェンスの強度を落とさずに第2クオーターついていきたいところです。

第2クオーター開始!!

第1クオーターの終わりからブチェビッチがベンチに下がっているモンテネグロ。

変わって入ってきた#11がファジーアスをシャットアウトします。

日本は第1クオーターから好調の渡邊がここでも得点を重ねます。

2桁得点差に離されないように食らいつきたい日本。

そして第2クオーターの頭から出場の馬場雄大。

ドライブからファウルを引き出します。

モンテネグロのファウルが多くなってきています。

日本はここでファジーカス、田中がベンチへ。

竹内公輔、安藤誓哉が入ってきます。

渡邊がディフェンスでもローポストでテイクチャージを取り、攻守で活躍します。

そして続けてミドルからのジャンパー。ここまで4/4。

高い集中力、気迫を見せます。

4点差まで詰めた日本。

渡邊が鬼気迫る表情で得点を重ねていきます。

レイアップを決めて2点差、24-26。

ここでモンテネグロがタイムアウト。

ここしばらく得点の止まっているモンテネグロ。

タイムアウト明けもスコアできず。

残り5分。

モンテネグロはビエリツァを戻してきて、日本も田中を戻してきます。

2ndユニットの時間が終わり始め、スターターが戻ってくる時間帯です。

渡邊は引き続き得点を重ねます。

ここから日本はすでに相手がファウルボーナスに入っているため、ファウルが全てフリースローに。

残り4分の段階でこれは大きく、第1クオーターのアタックが尾を引いてここまで影響を与えているかなと思われます。

ここで日本はシューターの安藤周人を投入。

前節で今大会初のスリーが決まっていますので、ここでも得点を期待したいところ。

その安藤にトランジションでボールが渡りますが、スリーは決まらず。

しかし、この試合は日本のディフェンスがうまくいっているようで第2クオーターここまでは点差が大きく離されずにいます。

安藤誓哉がドリブルスティールからのワンマン速攻、そしてトップからの激しいディフェンスで相手のオフェンスファウル、そしてベンチテクニカルまでおまけでついてくるビッグプレイを見せます。

残り2分半で1点差まで詰めます。

モンテネグロはブチェビッチを戻してきます。

やはり彼が戻ってくるとディフェンスも引きつけられ、空いたところからオフェンスリバウンドからの得点を許します。

早めの対応を見せるフリオ・ラマスHC。

36-31の5点差、残り1分半のところでタイムアウトを取り、第2クオーターのクロージングを締めにかかります。

大事なオフェンスポゼッション、渡邊がしっかりミドルを決めます。

36-33の3点差で日本のディフェンス。

インサイドをピックアンドロールで割られ、得点を許す。

ターンオーバーで速攻を決められ、最後の渡邊のシュートも落ち、最終40-33の7点差で前半を終えます。

第3クオーター開始!!

後半は日本は馬場をコートに田中に変えて投入。

モンテネグロはブチェビッチがベンチのままです。

日本はファジーカスがローポストからアタックしてフリースロー獲得。

続いて安藤誓哉もトランジションからのアタックを見せフリースローを獲得。

前半同様、この形は継続していくべきと思われます。

日本は2-3ゾーンで守っています。

馬場のアタックも決まって4点差。

ディフェンスからの流れが作れているところはこの試合のポジティブな要素。

#23ラドンチッチが3つ目のファウルを渡邊に犯し、難しいショットだったのを沈めバスケットカウントにします。

1点差まで詰めた日本。

ディフェンスのギアも上がっていますが、日本もこのクオーターはファウルがかさんでいます。

モンテネグロはコーナースリーがやっと決まり、スコア。

この試合はアタックを繰り返している日本、ファジーカスのピックアンドロールもハンドラーにディフェンスが集まるため、ファジーカスの得点がしやすい形になっているように思います。

そして、残り6分半、ブチェビッチが戻ってきます。

ここが勝負所の日本。

渡邊のドライブダンクが決まり、ついに同点。

ここまでベンチに一切下がらずにコートにたち続けた渡邊ですが、ここで出血のアクシデント。

一度ベンチに下がります。

流れを失いたくない日本は、ディフェンス、リバウンド、ギリギリではあるもののエネルギーを見せ、トランジションも出ている状態を維持しています。

モンテネグロはビエリツァがローポストから得点。

安藤も負けじとジャンプシュートを沈め再びバスケットカウント。

ここで渡邊コートに戻ります。

ブチェビッチはさすがのローポストでの安定感。

日本がスコアできない間に着実に決めてきます、モンテネグロ。

残り2分で54-51の3点差。

モンテネグロに再びスリー、レイアップと連続得点されたところで日本タイムアウト。

残り1分弱、59-51の8点差です。

タイムアウト開け、日本はスリーが落ち、ブチェビッチにジャンパーを決められ10点差。

渡邊のドライブも落ち、第3クオーター終了です。

第4クオーター開始!!

ブチェビッチにゴール下を決められ、12点差。

渡邊のアタックが徐々に制度が落ちてきている、もしくはモンテネグロディフェンスが対応してきている、もしくはその両方。

とにかくパーセンテージが落ちてきています。

周りのステップアップが欲しい日本、ファジーカスをコートに戻します。

日本はターンオーバーが出たところでタイムアウト。

残り8分半、63-51。

タイムアウト明けのオフェンスをしっかり決めるモンテネグロ。

14点差。

グッドディフェンスから馬場の速攻のレイアップが決まって12点差。

再びスティールから馬場が走り得点、エンジンがかかってきます。

10点差にしたところでブチェビッチがスリーを沈める。

大事なところで決めてきます。

日本は流れをつかみかけますが、もったいないターンオーバーも飛び出し、残り5分半で15点差。

渡邊が再びフローターを決めて13点差。

この得点で本日30点目。

ファジーカスのフリースローが決まり、11点差。残り5分。

日本はスティールからトランジションを出せていますが、得点には結びつかず。

モンテネグロのタイムアウト、残り4分弱。

モンテネグロはタイムアウト明け、しっかりとスリーを決めてきて、14点差。

日本は次のオフェンスでターンオーバー、モンテネグロオフェンスに対してファウルを繰り返してしまい、時間が徐々になくなっていきます。

次のオフェンスを決められず、再びここでファウル。

チームボーナスが溜まって、フリースロー与えてしまいます。

2本決まって16点差。

次のオフェンスで24秒バイオレーション。

なかなか日本はスコアすることができません。

モンテネグロのスリーが決まり、19点差。

日本タイムアウト。

ここまで渡邊の活躍でなんとか食らいついていましたが、ここ数ポゼッションはシュートまで持ち込むこともできていない状況をみるとこの辺りにステップアップの要素があるかなと感じます。

タイムアウト明けにデザインオフェンスでなんとか渡邊のフリースローを獲得できましたが、やはり残り時間がもうあまりなく。

渡邊のトランジションからのダンク、そのあとのディフェンスからの馬場のトランジション、最後まで戦う姿を見せてくれた日本代表。

次のステップアップに向けて大きな宿題をもらって日本はこのワールドカップの5試合を終えました。

最終、80-65でモンテネグロの勝利となりました。

試合を振り返って

渡邊の活躍素晴らしかったです。

日本の最後の試合にかける姿勢は素晴らしく、今までの4試合の中でも渡り合える部分が多かった試合だったのではないかと思います。

しかし、勝てなかった要因もしっかり分析する必要はあるかと思います。

相手もスカウティングをしてきているかどうかは分かりませんが、ここまでの試合の活躍ぶりをみると当然前節活躍したファジーカスへの守り、アメリカ戦で活躍した馬場への守りは緩むことがなかったように思います。

奇しくも、日本メディアが「BIG3」と名付けた3名、八村塁、渡邊雄太、ニック・ファジーカス、そして馬場雄大のこの4名以外のステップアップをこれから日本は作っていかなければと思います。

ガード陣、比江島や田中大貴、安藤誓哉、安藤周人、怪我で出場していなかった富樫勇樹、途中で欠場することになってしまった篠山、日本のオフェンスの質をこれからより高めていくためにはガードが強くならなくてはいけないと思います。

こぼれ話

日本の5試合は終わってしまいましたが、ワールドカップまだまだ続きますので、しっかりと追いかけていきたいと思います。

アメリカを筆頭に、優勝候補のセルビアやアメリカに土をつけたオーストラリアなどなど。

そして、勝手に日本のガードが見習わなければいけないところがどこにあるのか、日本の選手が勝っていくためには何をすべきなのかという視点も勝手に持ちながら見ていこうと思います。

今日はこの辺で。ではまた。

Twitterはこちらから。→https://twitter.com/ContextTrainer